本と。

第10回THE GATE大賞作品「空は飛べないけれど、」南文夏

第10回THE GATE受賞作品の発表があり、大賞の「空は飛べないけれど、」がモーニングに掲載された。

すごいぞこれ。

あらすじ
先天性の遺伝子疾患によって「吸血鬼」と呼ばれている黒瀬は、ある日、学校をサボっている不思議な雰囲気の同級生・日向と出会う。病気について告白した黒瀬に対し、日向は自分の正体は悪い魔女なのだと話すが・・・。

THE GATE事務局チーフ笠井
高校生の男女の「相合い傘」でなかされるとは思いませんでした。話の持って行き方が完璧すぎます。サスペンスの要素を盛り込みつつ、小道具を巧みに使って、二人の出会いから心情の変化、機微、そして相合い傘に至るまでを完璧にコントロールして語る力に圧倒されました!

担当編集
ヒロイン・日向の言動や手首・膝の傷などの演出によって高まる不安感がページをめくらせました。全体を通して細かい演出が光る作品で、特にヒロインが最後にだけ主人公を名前で呼ぶ演出は、二人の距離が縮まったことが読み取れて微笑ましたかったです。一方、コマ割りにはまだ工夫の余地があると思いますので、次回作では意識してみてください。

笠井さんの選評が全てを物語っているな。そして担当編集のコメントのコマ割りなんて、なんも気にならんぞ。読む人間にしたら。よほどひどく無い限りだ。そらプロならページ数が決まってたり色々あるかもしれないが、この作品にそのコメントいらんだろと思う。

最初に吸血鬼と出たから、よくあるゾンビみたいなやつかと思ったが全然違った。
確かに完璧にコントロールして語る力、そして序盤の仕込みから、日向さんが来ない雨の日に勇気を振り絞った主人公に圧倒された。
めちゃくちゃ面白い!!ラストも最高だ。

この作品が初投稿、初受賞、初掲載って凄すぎるだろ。

ところでTHE GATEはこれが最後なのか?こんなに凄い作品が生まれるんだから、ずっとやればいいのに。

過去の受賞作品を振り返っても面白い物ばかりだ。
https://moja.asia/tag/thegate/

「空は飛べないけれど、」
読み切り 第10回THE GATE大賞作品
作者 南 文夏(みなみ ふみか)
掲載 週刊モーニング 2020年2月 11号

この作品はこちらから読むことができます。
https://morning.kodansha.co.jp/news/5231.html

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moja
昭和47年生まれ。生まれた時からカープファン。 姫路生まれ姫路育ち。現在は相生市矢野町榊。 パソコン販売・修理・組立、出張サポート、ホームページ制作・WEBデザインなど。 奥さん1人と4男の父 真宗門徒
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