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CARNAVAL第65弾が掲載された。
「オランダさん」丸尾末広
ナガサキとアウシュビッツを、ある宣教師と名もなき少年が繋ぐ。
希代の怪奇幻想作家、モーニング初登場!
鬼才・丸尾末広が描きだす、惨たらしくも美しい地上の地獄絵図。
作者の丸尾末広さんは長崎の出身のようだ。
物語は1936年のナガサキから始まる。「オランダさん」とはヨーロッパから来たカトリックの宣教師に対する愛称で長崎の町では宣教師を「オランダさん」と呼んでいたようだ。
その宣教師のひとり、コルベ神父はポーランドに帰国した。
舞台は1941年のポーランド オシフィエンチム(アウシュビッツ)に移りる。そこでは侵略軍(多分ナチス)の占領下にあり、人々は強制収容されており奴隷のように働かさせられ、また処刑されていく。神父であれど例外ではなかった。
まさに先日読んだ「二十五時」と被る物語であった。
コルベ神父も収容所の中におり、他人に代わり、自ら処刑を受ける事を申し出る。処刑の方法はハンガールーム(飢餓室)と呼ばれる部屋に裸のまま集団で閉じ込められ、一切の食べ物も水も与えられず飲まず食わずで餓死して行く。
やがて時がたちナガサキにも原爆が落ちる。
なるほど、「惨(むご)たらしくも美しい地上の地獄絵図」とはまさにこの事か。
世にも悲惨な戦時下の物語。
「オランダさん」
CARNAVAL第65弾
作者 丸尾末広
掲載 週刊モーニング 2019年5月 24号
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090-3990-0645