BIGBOSSとの闘い、キャッチャー中村奨成。対日ハム３回戦６月２日moja.asia

中村奨成が今季初のスタメンマスクを被る。コロナ禍において緊急の初スタメンマスクを被り、初打点を挙げたのが昨年５月１９日の巨人戦。その時の投手は九里。結果は２失点完投勝利。あれから１年の時を経て、再び九里とバッテリーを組む。

松山は昼間の二軍戦に３番レフトで出場、セカンドゴロ、レフトフライの後３打席目にセンターへのヒットを放ったが、４打席目は空振り三振に倒れた。結果はともかく親子で試合に臨む姿勢は評価に値する。相手先発は５勝３敗、防御率3.03の伊藤。数字だけ見ると大瀬良クラスということになる。

広島
先発投　九里亜蓮　右2.89
1　右　野間峻祥　左.364
2　二　菊池涼介　右.271
3　中　西川龍馬　左.290
4　一　マクブルーム　右.283
5　三　坂倉将吾　左.294
6　遊　小園海斗　左.240
7　左　宇草孔基　左.179
8　捕　中村奨成　右.333
9　投　九里亜蓮　右.077

日本ハム
先発投　伊藤大海　右3.03
1　中　松本剛　　右.375
2　左　今川優馬　右.227
3　一　清宮幸太郎　左.227
4　三　野村佑希　右.297
5　右　万波中正　右.241
6　二　杉谷拳士　両.133
7　捕　宇佐見真吾　左.245
8　遊　中島卓也　左.167
9　投　伊藤大海　左.000

中村奨成がチームの危機を救った。三回に龍馬の打球を右足にまともに受けた伊藤大海は治療を受け、その後も懸命に投げた。さすがはエース級だ。だが五回に入りさすがにふらついたのか、先頭の九里に四球を与え続く野間にも暴投を含むストレートの四球を与えると足を引きずりながらマウンドを降りた。敬服に値する。

そして代わった古川侑利から菊池がレフト前のヒットを放ち、龍馬が打ち取られ一死満塁でアンダーの鈴木にスイッチ。だが鈴木もマクブルームと坂倉にに押し出し四球を与え、小園を打ち取り、二死満塁から今度は宇草に死球で３点が入った。
なお二死満塁で中村奨成の打球はライトへ伸びてランナー一掃の二塁打となり、この回一挙６得点を挙げた。

BIGBOSSは鈴木について「アピールチャンスで向こうの４番バッター。ああいう下から投げるピッチャーとあんまり対戦したことないから、ダブルプレーのイメージで送ったんだけど。フォアボールはね…。避けてほしかったし、デッドボールも。まあでも次の回、いい感じだったので。（６回の続投は）あれが成長させるポイントでもあるし。しっかり次の回抑えろと」

この本当に選手のためを思うコメントはやはり尊敬に値するものだった。

九里と中村奨成のバッテリーは、三回には前日に続いて重盗を決められ先制点を与え、また逆転してもらった直後の六回にも失点して、九里はイニング途中でマウンドを降りる結果となったが、奨成が二盗を指す場面もみられまだまだ成長できると期待の持てるプレーを見せてくれた。

お立ち台に上がった中村奨成はヒーローインタビューで「すごく緊張しましたけど、（九里）亜蓮さんを勝利投手にすることができてよかった。久しぶりのスタメンマスクだったので張り切っていきました」と語った。

これでようやく交流戦３勝目となり昨年の成績に並んだ。そして初めてのカード勝ち越し。次なる目標は連勝ということになる。次の相手は昨季のパリーグチャンピオン、オリックス。オリックスとのここ４年間の対戦は９連敗中（２０２０年は中止）。

救いはマツダスタジアムでの開催ということくらいか。そして大瀬良、森下、アンダーソンのボールを受けるのは誰になるだろうか？