実家で飼っていた犬のそらが死んだと聞かされた。
祭の時に見た時に、はっきりともうダメだろうと思ったので覚悟はできていた。その時すでに、後1週間ももたないんじゃないか?と思ったほどだったが、結局あれからまだひと月以上生きたと思うと良く頑張ったのだろう。
そらは、元々僕がもらってきた犬で、血統書こそないが純粋な柴犬だった。
これが初めてうちにやってきた日の写真だろうか?2004年の1月20日の日付だ。ガラケーで撮った写真しかないのはしょうがない。写真があっただけでも良かったと思う。
そらが来る前に飼っていた、ジョニーとミロは一切の写真が残っていない。そしてやつらは完全な放し飼いだったので、死ぬ前に姿を消した。それがつらかったのだろうか、当初僕はそらも放し飼いにするつもりだったが、両親が鎖でつないで飼うようにしたのだ。まあ、時代的にもさすがに今の時代では放し飼いをするのも無理があったかもしれない。ちょうど良かった。
そんな事があり、そらの散歩は両親が行くようになっていた。僕は両親が居ない時や、具合の悪い時、後は気が向いた時だけ行くだけだったのだ。
特に雪の日の朝など、自分が散歩したくて良くこうやって連れて行ったもんだ。
これが2011年の1月17日。奇しくも東北大震災の起こる年の、阪神淡路大震災の日というのが驚きだ。
2年前に実家を出るまでは、子ども達もおおかれ少なかれ、そらに関わってくれて、その間ししまるという猫もやってきて、それでもそらは受け入れてくれた。ししまるが車に轢かれた朝、それを見つけたのは母がそらの散歩に行った時だったという。
晩年は逆にそらが両親を散歩させてくれているんだろうなと考えていた。「そらの散歩」という仕事があるだけで、両親が嫌でも歩かなければならない。おかげで、まだまだ両親も元気でいてくれている。
祭の朝、僕の声はそらに届いただろうか?振り向くことできないくらい弱っているそらを見て悲しみがこみ上げたが、どうしてやる事もできなかった。
ただただ見守り、そして別れる覚悟を決めた。
向こうでジョニーとミロとししまるによろしく伝えてくれ。13年間ありがとう。
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