からのつづき。
子どもが読書感想文を書くと言うので、まずは本を選ぶ。「これにする」いつも読んでいる絵本を持ってくる。とりあえず、読んでみ。読み終わって、「やっぱりちゃうんのにする。」どないやねん?2~3冊それを繰り返して、選んだ本は、「ポチとペス パンやさんになる」という絵本だった。わりと長いやん(笑)まあええわ、読み。
読み終わって、どうやった?「おもしろかった」そうか。ほな書こか。ここでひとつ重大な事に気がついた。僕が、この本の読書感想文をシュミレーションしてみたが、全くできない。おそらく僕が書けば「この本を読みました。面白かったです」となる。
さて、これをどう息子に伝えるか??幸いにも学校からもらった、「読書感想文の書き方」というプリントがあった。
☆読む本を選ぶコツ
自分にあった本を選ぼう!
先生や図書館の人に聞こう!
☆本をしっかり読むコツ
場面を思い浮かべて読もう!
感動したところや、きにいったところなど、心にとまったところはメモなどに書き出したり、付箋をはったりしておこう。
☆あらすじを読み取ろう!
「いつ」「どこで」「だれが」「どうして」「どうなったか」を読み取り、お話を短くまとめましょう。
本を読んで、「ぼく・わたしは、こう思う」「こう考える」というのを書くことが「読書感想文」です。
☆感想文を書くコツ
感想文があらすじばかりで終わってしまないように気をつけましょう。
○本の中に出てくる主な人物と自分とくらべて、似ているとこやちがっているろころを探してかきましょう。
○本の題を見て考えたことと本を読んでわかったことのちがい、考えたことと同じだったことなどを書きましょう。
○本を書いた人(作者)が、どんな気持ちでその本を書いたのか、そのことについて自分はどう思うかなどを書きましょう。
○本を読んで新しく知ったこと、おどろいたこと、ふしぎに思ったことなどを書きましょう。
このプリントを読んでひとつ気がついたことがある。この文章は一部省略したが、プリントそのままに書き写した。漢字も。ふりがなは打ってない。おそらく全校生徒に同じ物が配られているのかも知れない。それにしても、小学1年生の子が読めるプリントではない。だとしたら、親宛てなのか?少なくともうちの子どもは読めない。
で、このプリントを読んだうえで、読書感想文を考えてみたが、全くイメージができない。はじめからわかっていた事だが、僕自身に読書感想文を書く能力はゼロだったのだ。それを教える?絶対不可能。はっきり言って自分にできない事を他人に伝えるというのは、さすがにそれをできる人間はいない。
じゃあ、ここはもう僕に教える事ができない範疇になった。でも、息子が書くと言った以上、協力はしなければ。子どもと一緒にあらすじをまとめてみる。重要そうな部分を抜き出す。ここ書いとこか。やっぱりここ省こか。僕に物語をまとめる能力が無いので、何度もやり直す。それを繰り返すと子どもが泣きだす。しんどい。。僕もイライラマックスである。大きな声で「やめてまえ!」と怒鳴ったら、どれだけ楽か。
最後にもう一度確認してみた。「どないする?」「もうやめる」そうか!!その瞬間、僕の視界が明るくなった。うんうん、やめよやめよ♪明るい未来が訪れた。
自分が体験した事を書く作文ですら、あの文章力で、それを本を読んで他人の気持ちを理解して、それをまとめて文章にするなど到底無理。いちばん最初に書いたけど、僕もそれを習った記憶がないのだ。さらに人権作文など書けるはずがない。
かくして、今度こそ本当に僕と息子の戦いは終わった。読書感想文を書けないのに人権作文など書けるはずも無い。ほなこれでやめとこか。先生にはどないする?自分で「出来ませんでした」って言うか?お父さんが連絡帳に書いとこか?「自分で言う」そうか。ほなまあええ。自分で「できませんでした」って言うてみ。
後は先生の反応を待つだけだった。「しょうがないね」と言われるか。それでも「やってきなさい」と言われるか。後者なら、まずは連絡帳にいきさつを書いてみよう。
こうして長かった42日間の夏休みが終わりを告げたのだった。
つづく。。。
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