今年の戦力外選手とドラフトを見ながら、ちょっと過去のドラフトを振り返ってみようと思う。
まずは5年前、2017年のドラフト。
第53回ドラフト2017(平成29)
1位 中村奨成 捕手 広陵高校
2位 山口翔 投手 熊本工業高校
3位 ケムナ誠 投手 日本文理大
4位 永井敦士 外野手 二松学舎大付高
5位 遠藤淳志 投手 霞ケ浦高
6位 平岡敬人 投手 中部学院大
育成
1位 岡林飛翔 投手 菰野高
2位 藤井黎來 投手 大曲工高
3位 佐々木健 投手 小笠高校
この年のドラフトでは高校生捕手1人、高校生投手2人、高校生野手1人、大学生投手2人、そして育成で高校生投手3人だった。育成重視のちょっと珍しいパターンのようにも思うかな。
そしてここまで5年間の成績は以下
中村奨成 | ||||||
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年度 | 試合 | 打数 | 安打 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 |
2020 | 4 | 4 | 0 | 0 | 0 | .000 |
2021 | 39 | 53 | 15 | 2 | 3 | .283 |
2022 | 27 | 57 | 11 | 0 | 0 | .193 |
山口翔 | ||||||||
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年度 | 試合 | 勝利 | 敗北 | セーブ | 投球回 | 防御率 | ||
2019 | 9 | 1 | 3 | 0 | 26 | 4.85 | ||
2022 | 戦力外 |
ケムナ・ブラッド・誠 | ||||||||
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年度 | 試合 | 勝利 | 敗北 | H | HP | セーブ | 投球回 | 防御率 |
2019 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0.00 |
2020 | 41 | 1 | 1 | 11 | 12 | 0 | 51 | 3.88 |
2021 | 40 | 2 | 2 | 12 | 14 | 0 | 39.1 | 4.58 |
2022 | 40 | 2 | 2 | 14 | 18 | 0 | 39.1 | 4.58 |
永井敦士 | |||||||
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年度 | 試合 | 勝利 | 敗北 | セーブ | 投球回 | 防御率 | |
1軍出場無し | |||||||
2021 | 戦力外 |
遠藤淳志 | ||||||||
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年度 | 試合 | 勝利 | 敗北 | H | HP | セーブ | 投球回 | 防御率 |
2019 | 34 | 1 | 1 | 6 | 7 | 1 | 42.2 | 3.16 |
2020 | 19 | 5 | 6 | 0 | 0 | 0 | 107 | 3.87 |
2021 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 6.2 | 6.75 |
2022 | 20 | 4 | 7 | 0 | 0 | 0 | 105.1 | 3.59 |
平岡敬人 | |||||||
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年度 | 試合 | 勝利 | 敗北 | セーブ | 投球回 | 防御率 | |
1軍出場無し | |||||||
2020 | 戦力外 |
まず、6位の平岡君が3年、そして4位の永井が4年で共に一軍出場の無いまま退団となった。さらに2年目に1勝3敗を挙げた山口翔が今年5年目で退団となった。
だが、育成の藤井黎來が支配下に昇格。その後、退団となり今はソフトバンクで飛躍を遂げている。
と、ここまで書いたところで、中村奨成に文春砲が炸裂。
女性トラブル報道の広島カープ・中村奨成は「巨人・坂本のような下半身の使い方だ」スポーツ紙が予見していた“共通点” 週刊女性PRIME 2022/10/27
これはもうドラフト失敗というよりも、完全に球団の育成失敗だと思うのだが。
特に山口翔を復活させる事が出来なかったのは、いやそもそも緒方監督がつぶしたようなものだろう。あの、公開説教が無ければまた復活もあったんじゃ無いのかと思うと本当に悔やまれてならない。
そして中村奨成。これももう球団は初めから予見していたことなのだろう。これで昨年2021年のドラフト7位で岐阜商業の高木翔斗と今年のドラフト4位で高崎健康福祉大高崎高の清水叶人と二人の高校生捕手を指名した理由がわかった。
結局、球団の育成と言っても最後は本人のやる気があっての物なのだ。球団は早い時期に中村奨成を見限っていたのかも知れない。菊池の時もそうだが、どうもカープ球団という所はこの手の問題に感知しないようだ。だからまた同じような事が起こる。
中村奨成がこの後どうなるのか?来年も活躍せずに退団という事もあるだろう。来期坂倉が捕手に専念となれば、コンバートしてでも出場のチャンスがあるのか?と言いたいところだが、野間と龍馬が残留して秋山のいる外野でレギュラーを奪うのはかなり無理がある。それであれば、すでに結果が出てないと無理だ。
もし、チャンスがあるとすればサードか?いずれにせよ奨成に残されたチャンスと時間は本当にごくわずかのようだ。
そもそもこれを書こうと思ったきっかけは、山口翔の戦力外に腹が立ったからなのだが、中村奨成のおかげで話しがズレた。
この年のドラフトの6人中が3人がすでに退団。残る3人のうち、2人は一軍で遠藤はローテーション、ケムナは中継ぎとして一応の活躍は見せている。
ドラフトの成否としてはどうなのだろうか?もしも藤井黎來が今の活躍カープで出来ていればかなり成功だったと言えたかも知れない。だが、残念ながらカープでは育つ事が出来なかった。
或いはこの先中村奨成が活躍できるようになったなら、それも成功だと言えるだろう。
でなければ、今後遠藤がローテーションに定着して二けた勝利と貯金ができるようになり、そしてケムナも7回なり8回なり任されるようにならなければ、合格とは言えないのでは無いだろうか。
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