今年もドラフトが終わった。
1位 斉藤優汰(苫小牧中央・投手)右投右打、189センチ、91キロ
2位 内田湘大(利根商高・内野手)右投右打、183センチ、89キロ
3位 益田武尚( 東京ガス・投手)右投右打、175センチ、86キロ
4位 清水叶人( 高崎健康福祉大高崎高・捕手)右投左打、176センチ、83キロ
5位 河野佳(大阪ガス・投手)右投右打、176センチ、80キロ
6位 長谷部銀次(投手・トヨタ自動車)左投左打、184センチ、85キロ
7位 久保修(外野手・大阪観光大)右投右打、181センチ、81キロ
育成
1位 名原典彦(青森大・外野手)右投右打、182センチ、82キロ
2位 中村貴浩(九産大・外野手)右投左打、177センチ、85キロ
3位 辻大雅(二松学舎大付高・投手)左投左打、182センチ、79キロ
高校生投手1人、高校生野手2人、大学生外野手1人、社会人投手3人(右腕2と左腕1)、育成1、2位は大学生外野手という結果になった。
そして新井監督のコメントは「100点です。何年後かにカープの中心になってくれる投打の選手と思っていたので。あとは即戦力の投手。社会人投手ですね。100点満点のドラフトだったと思います。」
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100点満点のドラフト。果たして本当にそうだろうか?
8月のスカウト会議で白武スカウト部長は、はっきりと「うちの補強ポイントは外野の右の大砲。一塁、三塁の大砲もいない。捕手はいるけど、違うところを守っているからね。そういうところの補強をしないといけない」とコメントを残している。
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これは、昨年のドラフトで獲得した末包昇大と中村健人では鈴木誠也の穴が埋まらなかった事を示している。一番欲しいのは誠也2世になれるような素材だったはずだ。
それがドラフト直前で甲子園経験の無い高校生投手を1位指名と公表した。たくさんの右の大砲候補がいたにもかかわらずだ。
斉藤優汰投手は確かに素晴らしい素材なのだろう。だが、あまりにもチーム方針とかけ離れている。逆に阪神の岡田監督は「即戦力」「右の外野手」と言いながら、巨人が事前に公表した浅野翔吾外野手をくじ引き覚悟で獲りに行った。結果、抽選に外れて、中央大でDeNA牧の後輩の森下翔太外野手を獲得した。森下翔太も牧のようになれる人材と言われている。
逆に言えばカープが最初から森下翔太を1位指名していれば、抽選無しで獲得できたのだ。誠也の穴が埋まるかもしれない人材を。
他にも、広島の佐伯鶴城高、古川雄大外野手は西武が2位指名、日本航空石川高、高校通算53発の内藤鵬内野手はオリックスの2位指名。右の大砲が補強ポイントというのであれば、今年はたくさんの逸材が揃っていたのだ。
それをミスミス捨てて、斉藤投手を1位指名する必要があったのだろうか?斉藤投手なら2位か3位でも獲ることができたのではないか?
別に斉藤優汰投手を低く見るわけでは無い。チーム方針とかけ離れたドラフトであった事を指摘しているのだ。
さらに言えば、近江の山田陽翔投手は西武が5位で指名した。今年のドラフトで一番驚いたのがこれだろう。あれほど白武スカウト部長が高く評価した山田君も2位、3位で十分狙えたのだ。
とはいえ、ドラフトの成否は今すぐ答えが出るものでは無い。
早くても4年後、5年後、あるいは10年後にハッキリとわかる。高卒投手で甲子園出場無しでドラ1は北別府さん以来だという。斉藤優汰投手が本物であれば、7~8年後にはメジャーへポスティング移籍となるだろう。
さらには2位の利根商高、高校通算35本塁打の内田湘大内野手が誠也の後釜候補だとすれば、4年後にはレギュラーを掴んでいなければいけない。
そしてその時、今年本当なら戦略的に獲る事が可能だったはずの、阪神の森下翔太、西武の古川雄大、オリックスの内藤鵬、西武の山田陽翔投手たちがどのような活躍を見せているか、同時に評価される必要がある。
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