漫画

『明日天気になぁれ』ちばてつや/単行本全58巻のあらすじ

昨日、4月12日「松山英樹選手 マスターズ 悲願の優勝!」というニュースがいっぱい流れた。僕はゴルフを知らんので、この凄さがいったいどれほどの物か想像もできない。

ニュースによるとどうやら「日本人男子初のメジャー大会初制覇を達成」というのが凄い事らしい。そのニュースを見て真っ先に僕の頭に浮かんだのが、ちばてつやさんの『あした天気になぁれ』である。

あした天気になあれ 1巻

この作品は1981年1月から1991年5月まで『週刊少年マガジン』で連載されていたというから、僕が18歳の時に完結したのか。

小学校でマガジンを読み始めた時はすでに連載中で、主人公の向太陽はすでにプロゴルファーとして活躍していた。途中から読んでも面白くて、かなり熱心に読んだ作品のひとつだろう。

そして『あしたのジョー』を除くと、僕が初めてちばてつやさんの作品に出合った初めての作品だったのかもしれない。ちょっとこれは定かでないが。

『あした天気になぁれ』の作品中で中でも特に印象に残っているのが、

あした天気になあれ 34巻

このキャディさんとの大会だろう。これ海外だとばっかり思っていたがどうやら国内の「東洋マッチプレー」という大会だったらしい。おじいさんキャディの名前は岡村さん。何回戦目だったが、夜眠れない太陽のおでこに玉ねぎを額に当てるシーンがとても印象に残っている。

そしてこの大会の後、全英オープンという大会で優勝するのだ。すなわち僕にとって日本人初の海外メジャー優勝は向太陽なのだ。

僕のマンガライフにおいてとても思い出深い作品のひとつである。

昔は単行本も全巻揃えていたが、やっぱり本を手放しのは今さらながら少し後悔するところだ。

松山英樹さん、日本人男子初のメジャー大会初制覇おめでとうございました。

ここからは単行本全58巻の1冊ずつのあらすじになります。ネタバレなのでご注意ください。

1巻、向太陽は、朝は早朝ゴルフの客を相手に弁当売り、夜はゴルフの練習場でバイトをする中学生。そんな太陽の夢はプロのゴルファー、自分の道具を買い揃えるため、バイトに精を出す毎日なのだ。太陽のゴルフの腕前は、師匠であり、元プロゴルファーの竜谷も認めるもの。夢のため、金儲けに目のない太陽は、竜谷とともに賭けゴルフの試合に臨む。果たして太陽の実力やいかに!?

2巻、重いハンデを抱え、汚い手を使われながらも、見事賭けゴルフに勝利した太陽。10万円を勝ち取った太陽は、さっそく念願のゴルフクラブを買って帰る。その試合を偶然見ていたゴルフ部の同級生達が太陽の腕前に驚愕、早速試合の助っ人を依頼する。しぶしぶ引き受け、部員のコーチまで務めた太陽だが、彼らのゴルフに対する真剣な態度に俄然やる気に!いよいよ練習の成果を試す大会本番。勝負の行方は!?

3巻、とうとう迎えた大会本番。太陽は予想外に高いアマチュアのレベルに驚く。しかし太陽に言わせれば、彼らのゴルフは余りに慎重。飛距離のある派手なゴルフをして、見物客の歓声を集める太陽だったが、そのプレイスタイルのために、どうしてもスコアにバラつきが出てしまう。いい時はいいのだが、悪いときはとことんダメ。おまけに後半戦ではお腹が空いて力が出ない。この勝負、どうなってしまうのか…!?

4巻、太陽は他校の強豪選手にも気圧されることなく、自分らしい強気のゴルフを展開する。そのマイペースぶりに、周囲の者は呆れつつも徐々にトップとの差を縮めてゆく太陽に脅威を感じ始める。そして大会も終盤、9ホールを残したところでついにトップと並んだ太陽だが、昼食の大食いがたたって体調を崩してしまう。難しいホールが待ち構える中、太陽はこの難局を乗り切ることができるのか…!?

5巻、腹痛と戦いながらのプレイのせいで再びトップとの差を広げられてしまった太陽。しかし得意の「チャーシューメン打法」で落ち着きを取り戻し、仲間の応援を励みにして本来の力を回復させてゆく。難しいパットを決めてついに首位・大田黒を2ストローク差まで追い込んだ!師匠の竜谷も見守る中、残りの4ホールで太陽は逆転勝利を遂げることはできるのか!?

6巻、日も沈みかけ、雨風までも強まってきた悪天候の中、試合は太陽と大田黒の一騎打ちの様相を呈する。太陽は奇跡的な水切りショットや、雨に濡れて重くなったグリーン上での難しいパットを決め、大田黒を1打差で振り切り見事大会優勝を果たす。しかし、これしきの事で満足する太陽ではない!プロゴルファーになるための第一歩を踏み出すべく新たな試練に立ち向かうのであった。

7巻、プロ研修生のテストに初参加した太陽。周りは大人だらけで、学生の大会とは違った雰囲気に少々上がり気味。なかでも「新人殺し」と呼ばれる先輩研修生・牛島からしつこいほどのいやがらせを受けますます調子を落としてしまう。焦る太陽!しかし牛島はそんな太陽を見ては薄ら笑い。果たして牛島の魂胆とは…?そして太陽は無事このテストを乗り切ることができるのか!?

8巻、ますます激しくなる牛島の太陽潰し作戦。実はその影には師匠である竜谷の存在が…!?しかし太陽は持ち前の負けん気で、徐々に本来の力を取り戻してゆく。その集中力の高さには牛島もタジタジ。立場が逆転してこんどは太陽が牛島を追い詰める!テストの合格スコアまではあと少し。果たしてテストの結果は…?

9巻、見事プロ研修生テストに合格した太陽。晴れて中学校を卒業し、プロゴルファーへの道を突き進む決意を固めた太陽に師匠竜谷の厳しい激が飛ぶ!新たな目標であるプロテストの出場権を賭けたトーナメントに挑むことになった太陽だが、周りはまたしてもつわもの揃い。おまけに海沿いのやっかいなホールに大苦戦。果たして勝負の行方は…!?

10巻、トーナメントはまだまだ難ホールが続く。太陽は優勝候補・日吉や実力者・坂本のプレイに驚愕しつつも、秘かに逆転勝利を狙っていた。後半戦の始まりとともにわずかに調子を崩す日吉。その隙を突いて太陽の快進撃が始まる!背後から忍び寄る太陽に焦りを隠しきれない坂本。一打を争う展開に試合はますます白熱!はたして3人の戦いの行方は…?

11巻、太陽の一風変わったアドバイスのおかげですっかり調子を取り戻した日吉。自身の親切心がアダになったことを悔やみつつも、太陽は一発逆転を諦めてはいなかった。泥だらけになりながら果敢に挑戦するゴルフで猛チャージを仕掛ける太陽。最後の力を振り絞る太陽の目に映るのは優勝の2文字のみ!!手に汗にぎる試合はいよいよ最終ホールへ!!

12巻、惜しくも優勝は逃したものの、トーナメントで2位に入賞しプロテストの出場資格を獲得した太陽。下調べのために一足早く会場である千成ゴルフクラブへ向かう。そこで出会った測量ロボットのような男・古葉に影響された太陽は、今までになく綿密な事前調査を開始する。そして緊張の中、いよいよテスト初日の朝をむかえた。まわりは個性的すぎる選手ばかり。どうなる太陽…!?

13巻、いよいよ幕を開けたプロテスト初日。しかし、同組の火鳥は汚い手で太陽を蹴落とそうと何やら不穏な動き…?執拗なプレッシャーといやがらせで太陽の調子はガタ落ち。折れそうな心を必死で支える太陽だが、その目には悔し涙が…。こんなところで負けるわけにはいかない太陽。持ち前の負けん気を発揮して、火鳥に一泡吹かせてやることができるのか!?まだまだテストは始まったばかり!

14巻、火鳥の不正行為に堪りかねた太陽はついに反撃開始。正義感に燃え、あの手この手で火鳥をコテンパンにやっつける。おかげで調子を崩した火鳥は、自分のことは棚に上げて太陽に逆ギレ。なんと太陽を競技委員に訴えると言い出した!勇気を出して抗議をした太陽の意見が一時は受け入れられたかに見えたが…。太陽は無事、テスト2日目の朝をむかえることができるのか!?

15巻、むかえたプロテスト2日目。皆、肩に力が入っていつもの調子が出ない様子。おまけに雨まで降ってきて、コース上は荒れ模様。大混戦の中でも太陽は、他の選手を気遣う落ち着きと余裕を見せて、着実に大人の階段を上り始めた!?しかしここで負ければ最終日に残ることはできない。油断は禁物。かくして太陽は大勢のギャラリーが待ち構える最終ホールへと向かったが…!

16巻、最終日の決勝戦。太陽は強豪の日吉、磯村にも見劣りしない攻めのゴルフを展開。汗だくになりながら、1打1打に全力投球。日吉は、派手に追い上げてくる太陽に戦々恐々。磯村はそんな二人を見ながらもマイペースなプレイ。そして戦いは前半戦の山場をむかえ、ますますヒートアップ!果たして勝負の行方は…!?

17巻、最終日の後半戦に突入したプロテスト。太陽は計算外の奇跡的なショットを連発して、上位陣に食らいついていく。合格ラインではなく、あくまで優勝を目指す太陽のプレースタイルは相変わらず。しかし、さすがの太陽も高まるプレッシャーのせいで食事も喉を通らなくなり…。

18巻、白熱のプロテストもいよいよ大詰め。残りは3ホール。疲労と緊張でくたくたの選手たちは思うようにプレーできずに苛立ち始める。増え続けるギャラリーが見守るなか、太陽に逆転首位に躍り出るチャンスが巡ってきた!かすむ頭に活を入れ、後半山場のショットに太陽が挑む。優勝の行方を左右する運命の一打。そのボールが描いた軌跡は…?

19巻、大混戦のテストトーナメント。その最終18番ホールをなんと単独トップの成績でむかえた太陽。しかし、初めて経験する「トップの重圧」に視力や思考力まで鈍ってきてしまう。落ち着こうともがいても、湧き出てくるのは焦りと冷や汗ばかり。興奮する大観衆の前で果たして太陽はどんなプレーを見せるのか!?熱気に包まれたグリーン上にいま、勝負を決する太陽のパターが振り下ろされようとしていた…!!

20巻、初出場でのトップ合格という驚異的な成績で、見事プロ入りを果たした太陽。さっそく賞金一千万円の懸かったビックトーナメントに参加することに。その練習ラウンドでは先輩選手との格の違いを痛感し、プロ仕様の慣れないコースにも悪戦苦闘。師匠竜谷と直前まで特訓を積み、ついに、プロゴルファー向太陽の初挑戦が始まる!

21巻、プロとして初参加のトーナメントで太陽は、ベテランの謝、安川両氏と共にラウンドすることに。スター選手の前ですっかり尻込みしてしまうかと思いきや、意外や意外、しぶとく食らいついて大健闘の我らが向太陽プロ。ツキにも恵まれ、初日を思わぬ好成績で終えるサプライズ付き。このまま一気にエンジン全開といくのかどうか…?頼もしいキャディさんも味方に付けて意気揚々と2日目に臨む。

22巻、太陽は2日目になっても、運も実力のうちとばかりに、大先輩たちの予想をことごとく裏切るナイスショットを連発!しかし、前日のアクシデントが原因で途中から体調を崩し熱まで出てきてフラフラ状態に。コントロールが不安定のまま、鼻水を拭き拭きボールを打ち続ける。翌日の決勝戦に残るため、プレー続行を決意した太陽だったが…。

23巻、根性でなんとか2日目を乗り切り、病み上がりでむかえた3日目。太陽は世界有数のスター選手、トラビノのスーパープレーを間近で見せつけられ、驚きの連続。前日の風邪が尾を引きなかなかいつものパワーが出ず、スコアも伸びない太陽。しかし、落ち着いて無理をせずにここはじっとガマンのゴルフを続ける…

24巻、すっかり体調を回復させた太陽は、お得意のラッキーショットも飛び出して絶好調!強豪トラビノにも認められるほどの実力を発揮する。テレビ中継のカメラ位置を気にするような余裕まで出てきてギャラリーを沸かせる存在に。自信満々で挑む最終日では、輝かしい戦歴を持ち、優勝に一番近い男と言われるバレンチノと同組になった!がぜんやる気に火が点いた太陽は、強豪相手にどんな戦いを挑むのか!?

25巻、百戦錬磨のスーパープレーヤーたちにもひけを取らず大奮闘中の太陽。バレンチノとトラビノは太陽のことを子供と甘く見ていたが、ぐんぐん追い上げられる状況になり、いつしか2人の表情にも焦りが…。世界を股にかける「賞金稼ぎ」でもある2人は、一流選手ならではの微妙なかけひきも見せ始め、太陽にプロの洗礼を浴びせる!しかし若くてもプロのはしくれ、向太陽はひるむことなく果敢に攻めていく!

26巻、太陽は大方の予想を裏切る大活躍で、初出場ながら優勝争いに絡む化け物ぶりを見せる。途中、雨が降り出し、雷嫌いのトラビノは大ピンチ。その間に巻き返しをはかりたい太陽だったが、トップのバレンチノも隙のないプレーでなかなか逆転を許してはくれない。最終18番ホール、太陽の第1打はなんとクラブも振れないような石橋の根元に…!!優勝は絶望的と誰もが思ったその時、太陽のとった作戦とは?

27巻、バレンチノとのプレーオフを勝ち抜き、プロ入り初出場の大会で見事優勝した太陽。続いて休む間もなく東洋マッチプレーに参加。断崖絶壁に設けられたコースは見るからに手強そうだし、海外遠征を経て再び太陽の前に現われた大田黒にはリベンジを誓われ…。一筋縄ではいきそうにないこの大会。太陽は、なにやらうさん臭いタクシー運転手のじいさんをキャディに付けるハメに…!?

28巻、太陽にとっては初めてのマッチプレー戦。初戦の相手は「マムシのドン」の異名をとるベテラン杉原。第1ホールを1アップで終えて、一歩リードとほっとしたのもつかの間。マムシらしく後ろにぴったり付いてくる杉原のプレースタイルが、太陽を精神的に追い詰めてゆく!相手にラインを読ませない杉原の巧妙なテクニックに翻弄され、じいさんキャディ岡村ともそりが合わない太陽は、土壇場の17番ホールで大ピンチ!!

29巻、このまま初戦突破かと思いきや、杉原の作戦にはまり、立場を逆転させられてしまった太陽。敗退が濃厚になった最終18番ホール、しかしここで岡村キャディと一致団結。老人の知恵を借りてやっかいなトラブルショットを成功させる。2人の熱戦は全18ホールを終えても勝負がつかず、延長ホールへと突入!はたしてこのデスマッチを制するのはどっちだ!?

30巻、延長戦で杉原を見事破った太陽は、第2戦で中学時代のライバル、大田黒と対戦。アメリカでのプロ昇格を断ってまで日本に帰ってきた大田黒は、打倒太陽に燃えていた。以前とはまるで別人のような成長を遂げた大田黒は、正確無比なショットを連発。おまけにむこうのキャディのクインシーは、機械のように風を読むことができる凄腕だった!太陽はそんな2人に圧倒されてなんだかプレーに身が入らない…。

31巻、中学時代の敗戦を根に持ったままの大田黒は、ただリードするだけでは飽き足らず、執拗に太陽を挑発。そんな大田黒のイヤミな態度に太陽はイラつき、いつものおちゃらけはどこへやら、すっかり相手のペースにはまってしまう。しかし、太陽にもプロの意地がある!お高くとまった大田黒をギャフンと言わせようと、ある計画を実行に移す!

32巻、大田黒の挑発を逆手に取って、相手のペースを崩すことに成功した太陽。雨が降り始め、舞台は因縁の中学選手権と同じ展開に…!否が応でも2人の脳裏には過去の記憶がよみがえって来る。なんとかイーブンにまで持ち込んでむかえた最終18番ホール。雨と風で、コンディションは悪くなる一方。世界の青木プロも見守るなか、太陽は絶体絶命のピンチに追い込まれた!!ここで負ければ明日がない。はたして勝負の行方は…!?

33巻、3回戦に駒を進めた太陽の次の相手は、「マッチプレーの鬼」と恐れられる青木プロ。その呼び名にふさわしく、口八丁手八丁で太陽を眩惑させる。ホールが進むにつれて差を広げられ、あげくの果ては、ギブアップしろと青木に言われる始末。余裕しゃくしゃくのその態度にいい加減イラッときた太陽は、ネバーギブアップの精神を取り戻し、青木に真っ向勝負を挑む!!残りのホールはあと僅か。太陽、奇跡の大逆転となるか!?

34巻、青木の一方的リードで進んでいた試合でも、太陽はまだまだ諦めてはいなかった。それまでのお返しとばかりに披露した、青木を惑わすテクニックや、地元出身キャディ岡村じいさんの知識を借りての裏ワザショットで後半目を見張るような猛チャージを仕掛ける!しかし相手は世界の青木、そう簡単には勝たせてくれない。最終ホールで後がない太陽が放った第3打。そのボールが描く放物線の行く先に待ち構えているものとは!?

35巻、土壇場でイーグルに追いつき、青木との勝負を延長ホールへと持ち込んだ太陽。しかしその第1ホールで、すんなりと決められる距離のウイニングパットを外す痛恨のミス!!一度は負けを認めた青木も、がぜん息を吹き返し戦いは熾烈な一騎打ちに!途中、太陽の打ったボールがギャラリーを直撃してしまうハプニングが起きて、会場は一時騒然となるが…。

36巻、東洋マッチプレー選手権決勝戦。太陽の相手の疋田は勝利のためには手段を選ばないヤクザな男。太陽のクラブに傷を付けたり、取り巻き連中を使って集中力を削がせたり…。どうしようもない悪事を働く疋田に、太陽と岡村は四苦八苦。プロらしくプレーで勝負したい太陽だが、あの手この手の妨害作戦に凡ミスを連発。波乱含みの決勝戦。一体どうなることやら…?

37巻、嫌がらせを続ける疋田に対して、太陽は応援に来ていた母と兄弟たちに見張り役を頼んだ。それが功を奏してか、後半戦に入ると疋田はめっきり大人しくなり、プレーに集中する。それまでが嘘のような豹変ぶりに、太陽は正々堂々とゴルフができる喜びに浸りつつも、なにやら不気味なものも感じていた…。そして事件は最終18番ホールで起こった!!太陽たちが油断した隙に疋田一味がやらかしたとんでもない悪事とは!?

38巻、最後まで気の抜けない疋田の動向に翻弄されながらも、見事東洋マッチプレーでの初優勝を飾った太陽!しかし負け知らずの天才ゴルファー向太陽もその後は予選落ちが続き、スランプからなかなか抜け出せない日々…。悶々とした気持ちで練習に精を出す太陽の前に、師匠竜谷から一通の手紙が届く。なんと、かの名高い全英オープンの予選に参加決定済みというのだ。心の準備もできないまま、太陽はイギリス行きの飛行機に乗り込む…。

39巻、太陽は竜谷に連れられて、予選の舞台となるスコットランドに到着した。差し当たっての問題は優秀な地元のキャディを見つけること。そこで、名キャディ一族の末裔だと名乗るまだ少年のトムと出会う。口が悪く生意気で、いけ好かない奴と感じつつも共に練習ラウンドを回ってみてその能力の高さに感服した太陽は、さっそく専属キャディになることを依頼。夢の本選出場に向けて、太陽の新たな挑戦が始まった!!

40巻、全英オープン最終予選の初日がスタート!太陽は初の海外戦とは思えぬ落ち着いたプレーを披露して、まわりを驚かせる。すっかり意気投合したキャディのトムとの二人三脚で着実にスコアを伸ばしてゆき、ついには10アンダー。帝王ジャック・ニクラウスのコースレコードに並んだ!!このままいけば大記録達成は間違いなし!太陽の快進撃はまだまだ続く…!?

41巻、トム・モリスゴルフコースは冒険者に決して甘くはない!スタートダッシュを決めた太陽も、小さなバンカーにつかまったことから一気にスコアを崩してしまう。そんな太陽のはやる気持ちを抑えてくれたのはトムだった。慎重なカメゴルフでじりじりと巻き返しを狙うようアドバイス。予選敗退が決まり去ってゆく者を横目に、太陽の静かな戦いが続いていた…!

42巻、最終予選2日目もいよいよ大詰め。敗退者が続出するなかでも太陽とトムはまだまだ奮闘中!雨ニモ負ケズ、わずかな望みに賭けて戦っていた。合格ラインが絶えず上下する不安定な状況で、我慢のゴルフを続けるのは相当なプレッシャーだ。トムを信じ、自分を信じ、クラブを振り続ける太陽。苦しい戦いもついに最終ホールへたどり着き、夢のセント・アンドリュース行きは確実かと思われたが…!?

43巻、思わぬ幸運で本選出場を決めた太陽。念願の全英オープンでプレーできる喜びに浸る間もなく、本番の朝がやって来た。周りを見れば右も左も世界に名だたるスター選手ばかり。場違いな気がしないでもない太陽は、緊張したままスタートを切るが、同組のファルドとスタドラーはなんだか険悪な雰囲気…。しょっぱなから嫌なムードの夢舞台、それでも太陽とトムの名コンビは優勝目指して突き進む!!

44巻、全英オープン初日。太陽はファルドとスタドラーのいがみ合いに閉口しつつもマイペースを貫き、あれよあれよの大躍進!リーダーボードに名を連ねるまでに。しかし、好調のまま初日を終え気を良くしていた太陽に、セント・アンドリュースの妖怪と呼ばれる伝説的キャディ、レスからある不吉な予言が告げられる…。

45巻、初日を好成績で終えた太陽だったが、レスに言われた「2日目は大崩れする」との予告が相当気になる様子。彼の予告は外れたことがないとみんなは言うが、太陽には根拠のない嫌がらせとしか思えない。見返してやるつもりで挑んだ2日目。動揺を隠すように、派手なプレーを続けスコアを維持する太陽。しかし、背後霊のように後を付いて来るレスが徐々に不気味さを増してきて…。

46巻、セント・アンドリュースの妖怪、レスの不吉な予言もなんのその。太陽は相変わらずの好調をキープする。誰もが打球は無理と思うような複雑なトラブルショットにも果敢に立ち向かい、ギャラリーを何度もどよめかせる。しかし、太陽の輝きとは反対に、レスの表情は曇ったまま…。いったい何の文句があるのか!?2人の無言のせめぎ合いが続く!はたして太陽はレスの大予言を覆すことができるのか!?

47巻、太陽は妖怪レスの無言の圧力に屈することなく、終始攻めのゴルフを続けた。結果、見事予選通過し、レスの予言を覆した史上初のプレーヤーとなる!3日目の決勝ラウンド。太陽は、負けず嫌いで強気のゴルフをするカプルスと共にラウンドすることに。いちいち勝負を挑んでくるカプルス。妖怪の次は暴れん坊を相手に、太陽の戦いはまだまだ続く!!

48巻、決勝ラウンドに入り、ますます白熱してゆく全英オープン。ただでさえやっかいなコースに強い風。おまけに同組のカプルスはキレやすいタイプで、こっちのペースまで崩されそうになる。しかし、トムとの息の合った名コンビぶりで、パワーだけでなく冷静な頭脳プレーもみせる太陽。最終日を最終組で回るというかねてからの夢。いよいよ現実味を帯びてきたかに見えるが…。激闘の3日目の結果やいかに!?

49巻、3日目を16アンダーの好成績で終えた太陽。夢にまでみた最終組入りを果たした。大舞台の最終日、太陽の同伴競技者はなんと帝王・ニクラス!その上彼のキャディにはさんざん太陽を苦しませたあのレスが付いた。この難攻不落の最強コンビに、太陽とトムはどんな戦いを挑むのか!?世界一の歴史と権威を誇るセント・アンドリュースの地で、太陽の最大の挑戦がいま始まろうとしていた!!

50巻、全英オープン最終日。雨で1日順延したおかげで、太陽とトムは十分に休養をとって臨むことができたが、目の前で繰り広げられる、二クラスとレスの超一流プレーの数々には唖然とするばかり…。ホールが進むにつれて徐々に差をつけられてゆく。しかし、2人はあくまでも挑戦者。百戦錬磨の敵と同じ事をしても上手くはいかないのだ!湧き上がるアドレナリンを巧みにコントロールして太陽は帝王相手に猛チャージ!!

51巻、その凄まじい集中力を維持したまま、二クラスはレスの緻密なデータに基づく正確なゴルフを続ける。トムも負けじと、若さに似合わぬ冷静なキャディぶりで太陽をリード。セント・アンドリュースの複雑な風に悪戦苦闘しながらの戦い…。そしてむかえた第11番ホール。奇跡はここで起こった!帝王をも驚かせ、レスの表情を焦りで歪ませた太陽のスーパーショットとは、はたして…!?

52巻、最終日も後半戦に突入。この大舞台でまさかのホールインワンを決め、なんと太陽は帝王二クラスに並んで20アンダーのトップタイ!しかし、帝王の強靭な精神力はそう簡単には崩れそうにない。おまけにキャディのレスからは執拗な挑発を受ける。一打一打の行方が命取りになりかねない息の詰まるような大接戦!!終盤に近づくにつれて、二クラス優勝が濃厚となってきたが…。太陽、奇跡の大逆転なるか!?

53巻、最終日も残すところあと3ホール。太陽とトムは正攻法でいっても帝王とレスには勝てないと考え、イチかバチかの大胆な攻めを開始!独特なコースの作りを利用して、ギャラリーを沸かせる奇抜なアイデアを次々に繰り出す!!一打逆転のチャンスを残したまま、戦いは最終ホールへと近づいてゆくが、コース1の難ホールと言われる第17番ホールで太陽は思わぬミスを犯してしまう…。健闘を続けた太陽もついにここで万事休すか!?

54巻、第17番ホールでバンカーにつかまったことから、トップの二クラスに3打差をつけられてしまった太陽。二クラスの優勝を確信した大ギャラリーの熱気に包まれた最終18番。太陽が勝つためにはホールインワンを狙うしかない!トムはこのホールには「神の道」が存在すると言う。その道を通ればボールはカップ目がけて飛んで行くはずだ。優勝への僅かな望みをかけて、太陽の打球は「神の道」に乗る…!?

55巻、最後の最後で二クラスは短いパットを外し、太陽vs帝王の勝負はプレーオフへともつれ込んだ!!帝王のプライドをかなぐり捨てた二クラスはなりふり構わず、超攻撃的ゴルフで太陽を追い詰める。しかし、母ちゃんの手作りおにぎりを食べた太陽は元気千倍!自分らしい強気のゴルフで強敵と互角にわたりあい、帝王を僅かにリード。はたしてこのまま、優勝トロフィーを手にすることができるのだろうか…!?

56巻、2ストロークのリードで最終ホールをむかえた太陽の前で、帝王二クラスは一同驚愕のミラクルショットを披露。帝王の勝利への執念には凄まじいものが…。追い上げられるプレッシャーから、集中しようとする太陽の脳裏には邪念が次々に浮かぶ。栄光のウイニングパットに向かう太陽の目には、カップが果てし無く遠く見えるのだが…。

57巻、太陽と二クラスの激戦はプレーオフでも決着がつかず、サドンデスに突入!1打でも差がついたその瞬間に勝負が決してしまう過酷な戦いが幕を開けた。少しのミスも油断も許されない極限状態での戦いはまさにデスマッチ!!全英オープン史上かつてない程の熱戦にギャラリーも大興奮!!はたして世界最強の称号を手にするのは…!?

58巻、永遠に続くかと思われた太陽と二クラスの死闘もいよいよ終局をむかえる!白夜のスコットランドで時の経つのも忘れ、互いにしのぎを削ってきた2人。すっかり夜の闇に包まれたオールドコースで最後に笑うのは二クラスか!?太陽か!?荒川河川敷からはじまった太陽の、長く厳しかった戦いの歴史についに感動のフィナーレが訪れる!!

完結。

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moja
昭和47年生まれ。生まれた時からカープファン。 姫路生まれ姫路育ち。現在は相生市矢野町榊。 パソコン販売・修理・組立、出張サポート、ホームページ制作・WEBデザインなど。 奥さん1人と4男の父 真宗門徒
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