1996年にフジテレビで放映された「忠臣蔵」全10話
大石内蔵助を北大路欣也さん、ナレーションと寺坂吉右衛門役に寺尾聰さんのドラマの第1話を10年以上ぶりにみた。毎年、最終回と他の回を適当にみるのだが、今年は久々に第1話「元禄最大の事件」をみてみた。
改めてみると、やっぱり面白い。僕がいつも混乱するのが何故吉良だけお咎めなしだったのか?ということ。この後99年に放映されるNHK大河ドラマ「元禄繚乱」では、柳沢吉保は赤穂大石も米沢藩上杉家も一緒につぶしたいように描かれていた記憶があった。これについて今年ある方に質問してみると
「諸説あるのですが吉良義央の領地は三河国幡豆郡、ここで義央は塩田開発を新規事業として行う計画があったそうです。まあ表高以上の増収・増益のため事前に当時の有力者である柳沢吉保に根回しをしていたわけです・・・。柳沢が浅野サイドに技術供与をネゴったところ浅野はこの提案を蹴ったらしいんですね。その辺の力学と加えて禁裏対策として柳沢も吉良をカードに使うつもりでいました。・・・となると浅野家は所詮、外様。スケープ・ゴートになったのかもしれません。米沢藩を潰そうというのは恐らくこの時、すでに財政破綻していたからでしょう。何しろ上杉景勝の当時からの家臣をそのまま雇用していたわけ・・・だから。なので少し後の上杉鷹山が改革≒リストラに乗り出すということになります。柳沢自身が甲斐源氏、すなわち武田氏が旧主という家系伝説の持ち主。上杉というのは≪敵筋≫にあたるわけで」
と教えていただいた。
なるほど、この第1話で吉良が塩田開発をしようとしてと赤穂藩に断られたことも描かれていた。また、龍野藩・坂淡路守なども登場していてかなり古典的な忠臣蔵であったということを改めて思った。何回見ても良い作品だと思える。これぞ名作でございます。。
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