ツイッターで大事な記事を見つけた。僕も人生において玉が痛かったことが全く無かったわけではない。自分が全く大丈夫だったのはたまたまなのか。これを読んで子どもたちが大きくなるまでは油断できないと思った。
以下ツイッター(X)ほうけ医師/泌尿器科専門医・指導医@phimo_surgeon さんの投稿から。
「おいおいマジかよ!!」
少年の悲痛な叫びが泌尿器科外来に響きました。
数日前から玉が痛いのを我慢していた12歳の少年。
歩くのもやっと、というようなていで泌尿器科外来を受診しました。
この時点で泌尿器科医なら
「あちゃー」
となってしまうのですが、思春期の玉の痛みはヤバいのです⬇
数日前からの玉の痛みを訴えて
泌尿器科外来に現れた、12歳の少年。
もう玉は壊死しちゃってるだろうな。
暗澹たる気持ちで当てたエコーでは、全く血流のない左の玉が。
「ほぼ確実に精巣捻転です。緊急で手術になりますが、数日前から痛かったなら、もう壊死しているかもしれません。摘出しなければならない可能性が高いです」
お母さんは呆然。
本人は「マジかよ!!」と叫んで外来は重い空気に包まれました。
精巣捻転、ないし精索捻転は泌尿器科緊急疾患です。
思春期に良く起き、30歳以上では稀です(起きない訳では無いです)
片側の玉がいきなりめちゃくちゃ痛くなります。
思春期に多い理由は、
もともと玉の付着が悪い子供が思春期を迎え、
玉が大きくなってくると、
ひょんなことでグルン!と回転してしまうことがあるからです。
玉に向かう血流が無くなり、激烈な痛みを生じます。
痛くなってから6-8時間以内に手術しないと精巣機能は失われるため、
緊急での手術が必要不可欠です。
当直室で寝ている泌尿器科医も、
10代の子供の玉の痛みと聞けば飛び起きます。
機能が温存できそうであれば、
血流を戻して固定してあげ、
残念なから壊死しているようなら玉を摘出します。
その際、反対の玉を固定するかどうかは病院によって意見が分かれますが、うちの大学病院では全例固定しています。
万が一片側の玉の機能が落ちてしまっても、
もう片側が問題なければ将来的に子供を作ることができるからです。
反対の固定をしなかったことで逆側の精巣捻転を起こし、精巣機能が失われた子供を何人も知っています。
ただ、この病気難しいところがあって、
恥ずかしくて親に言えず、
発見が遅れる子供がいるんですよね。
腹痛の訴えで救急車に乗ってきて、原因がなかなか分からないこともあります。
玉の痛みでも、
精巣垂捻転と呼ばれる病気や、
精巣上体炎と呼ばれる病気もあり、
必ず捻転とは限りませんが、
どちらにしろ泌尿器科受診が望ましい病気です。
精巣捻転はめちゃくちゃ痛いので、
基本は我慢できないのですが、
たまに驚異の忍耐力で我慢してしまう子が居ます。
そういう子供の方が危ないです。
自分の子供の精巣の付着がどうなっているかなんて、
誰にも分かりません。
世のお父さんお母さん、
自分の子供が男の子であれば、
玉が痛くなったら絶対にすぐに言うように、
強く言っておいてあげてください。
将来あなたの子供を救うかもしれません。
ほうけ医師/泌尿器科専門医・指導医
@phimo_surgeon
「おいおいマジかよ!!」
少年の悲痛な叫びが泌尿器科外来に響きました。
数日前から玉が痛いのを我慢していた12歳の少年。
歩くのもやっと、というようなていで泌尿器科外来を受診しました。この時点で泌尿器科医なら
「あちゃー」
となってしまうのですが、思春期の玉の痛みはヤバいのです⬇— ほうけ医師/泌尿器科専門医・指導医 (@phimo_surgeon) July 11, 2024
090-3990-0645