carp2016

マエケンマネーとサッカースタジアム建設問題2

マエケンマネーとサッカースタジアム建設問題」からの続き。
以下24日の「田辺一球 広島魂」の「コラム赤の魂」に掲載された「マエケンマネー考察2」からの無断転載。
※この記事は本来有料サイト内の記事なので、一般には公開されておりません。

「マエケンマネー考察2」
マツダスタジアムは打ち出の小槌だ。振れば振るほど活躍できる選手と同じ。振れば振るほど、いろいろなモノが出てくる。その中には”財宝“もある。

マツダスタジアムは広島市民球場だ。カープの所有物ではない。市民のもの、だ。

建設までに至る複雑怪奇な経緯はここでは深く触れないが、カープが主体になり建てたものではない。

まず誰が建てたか。

答えは広島市民が建てた。

広島市議会で可決されない限りこのスタジアムの存在はない。

どうやって建てたか?

たる募金などで市民らの建設気運が格段に高まった、との背景を作りつつ広島商工会議所の当時の会頭、宇田誠氏が当時の秋葉市長に“ボロクソ”言われながらも街のため、市民のため、カープのためと奔走し財界の意見をまとめ寄付金を集めた。

中国新聞(平成のたる募金は中国新聞営業局とそれに関係する大手代理店による仕掛けで市民や球団が主体になったものではない)を中心にして広島の各メディアも「新球場建設へ」の大合唱。市と県も市長と知事の仲は最悪ながら協調姿勢を示し、当たり前の話だが広島市がリーダー役となり関係各所との調整を進めた。

(今のサンフレッチェ広島の新スタジアム建設の動きとの最大の相違点はこのメディア結集の有無にある、今の広島メディアはサンフレッチェ広島の動きに賛同できないような仕組みになっている)

カープ球団が出てくるのはこの部分だけ。秋葉市長と松田オーナーの間で建設場所などについての深い意見交換が行われたあと、広島市の担当者と球団担当者で上からの意思を伝えあいそして合意を見た。

そもそも新球場は広島トップメンバーの全会一致で今の旧広島市民球場跡地に建て替えられることになっていた。

それを秋葉・松田会談などで完全にひっくり返したことになる。ありえない話だ。

松田オーナーは最後まで自分たちは跡地がいいのか、貨物ヤード跡地がいいのかを示さなかったが本音は「もちろん貨物ヤード跡地」だった。

建て替えだと何年間かは別の場所での興業となる。また何より自分たちが希望してやまない「周回コンコース」ができなくなる恐れがある。広島商工会議所ビルなどが残ったままでは球場の広さが不足する。貨物ヤード跡地ならグループ会社のようなアンフィニ広島とも至近距離だ。

またコンコースにショップを張り巡らせようと思えば近くにたくさん食品売り場などがある紙屋町では都合が悪い。打ち出の小槌は「貨物ヤード」に新球場があってこそ、だ。

秋葉市長も球場解体の跡地に「折鶴施設」を設置することに異常な執念を燃やし、唐突に表明した「広島・長崎オリンピック開催」とセットにして市長の野望でもある「ノーベル平和賞受賞」へ向け突き進んでいた。秋葉市長と松田オーナー。目的は違えども方向性が重なった。

マツダスタジアムは異様な経過を辿り完成にこぎつけている。その設計コンペだけでも3度も行っている。

簡単に言えば「貨物ヤード跡地にカープの望む形のスタジアムを建設する」という結果ありき。そのカープのスタジアムを建設するはずのディベロッパーが談合によりコンペ参加を禁じられた時には、別の建設会社の案が「最優秀案」に選ばた。ところが松田オーナーが「この球場ではやっていく自信がない」と声をあげ、なんとそのコンペ結果は「やり直し」となっている。

この時の選考委員長は今でも国内外で活躍されている有名な方だ。普段は温厚な方だがこの時ばかりは声を荒げてこう言った。「それなら最初からカープにも選考に参加してもらえば良かった!」

しかしカープは常に表に出ない。表に出ないまま、ついに打ち出の小槌を手にした。仕上げは「管理指定者制度」導入によるスタジアム運営の自由度を手にすること。これさえ、市議会の反対の声を押し切り広島市がカープに与えて“しまった”。

けっきょくカープが20億円以上の建設費(球団使用部分ということで、これもまったくおかしい)を負担すること以外はカープの思い描く形で新球場が完成した。コンコース、特異なスタンドの形状、様々な仕掛け。市民球場のはずなのにできたモノはカープがもう十数年前から描いていた通りになった。しかもその建設費もマツダスタジアム開業年の大幅黒字により早々に補てんできている。

カープは自分たちの欲しいモノを手に入れただけに止まらず、今度はサンフレッチェ広島の旧広島市民球場跡地進出を様々な手を使い阻止しようとしている。ここでもまた現在の松井市長と松田オーナーが手を組んでいる。

年明け早々に松井市長が、テレビカメラが並ぶ前でカープは年間200万人を動員して広島市への支払い(新球場の土地代はカープ球団が毎年、営業収入の一部を使い償還)もできているがサンフレッチェ広島は難しい、という主旨の発言をしていた。

根本的におかしい。

カープがあのまま旧広島市民球場で興業を続けていれば100パーセント200万人は入らない。またマツダスタジアムが今のエディオンスタジアム広島の場所にあってもそうだ。

松井市長はカープの未来とサンフレッチェ広島の過去を比べているようなものだ。

だいたい市長が市民の宝であるサンフレッチェ広島をけなしてどうする?さすがに「2位でいい」といっただけのことはある。松田オーナーと一心同体。先の日南キャンプブルペンでは「恋人同士のように」(ファン)仲よくしていたところを目撃されている。

繰り返しになるがマツダスタジアムの打ち出の小槌は市民によってもたらされた。黒田への6億円もそう、マツダスタジアムで多くの声援を受け大きく育ったマエケンのマエケンマネーも広い意味ではそう。

カープ球団がマエケンマネーを寄付する、というなら残りはサンフレッチェ広島のためにも使うことが当然、という考えもできる。それも「宇品」ではない。カープが長らくお世話になった旧広島市民球場跡地へのスタジアム建設に向けて、である。

だが松田オーナーは旧広島市民球場を去る日を前に「ここにサンフレッチェ広島が来るのはおもしろくない」と言い切っている。

ABOUT ME
moja
昭和47年生まれ。生まれた時からカープファン。 姫路生まれ姫路育ち。現在は相生市矢野町榊。 パソコン販売・修理・組立、出張サポート、ホームページ制作・WEBデザインなど。 奥さん1人と4男の父 真宗門徒
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