昨年(2024年)のドラマ『不適切にもほどがある』を見てから阿部サダヲが出演している映画やドラマを片っ端から見始めた。その流れでドラマ『anone』(あのね)を見たのだが、ここ20年くらいまともにテレビを見ていなかったので、『anone』を見て小林聡美を見つけたときにめちゃくちゃ懐かしく思えた。と同時に、歳行ったなーという感想と、全然変わってないなという真逆の感想が同時に浮かんできた。
そして最近になって小林聡美さんが還暦を迎えられたということで文春の記事が出た。
男子中学生と入れかわった少女を熱演→オファーが殺到したが…当時16歳の小林聡美が「1年間テレビに出なかった」深いワケ
そういえば僕が初めて彼女を小林聡美と認識したのが『やっぱり猫が好き』(1988年)だった。(内容は)全く覚えてないが、確かにあの番組は見ていた。1988年(昭和63年)といえば僕は高1でちょうどバイトして自分の部屋にテレビを買ったころだから記憶に残っているのかもしれない。
特に毎週かかさず見ていたわけではないと思うが、たまたまテレビつけたらやっていたとかだろうか。そして僕の記憶の中にある『やっぱり猫が好き』は、ドラマではなく、ただただ3人の女性がだべっているだけのトーク番組だと思っていたがどうやらあれはドラマだったらしい。しかも一緒に出演していた一人が室井滋さんだと知りさらに驚いた。この時は本当に小林聡美さんしか見ていなかったように思う。
だがこの記事を読んでもっと驚いたのは彼女が『3年B組金八先生』の第1シリーズ(1979年)に出演していたという事実だ。金八シリーズは中学生の時に、夕方の再放送枠でかなり続いていたので何度も見たはずである。だが、小林聡美が出演していた記憶は全くない。いったい誰役だったんだろうか?また見てみよう。
他にも『池中玄太80キロ』や 『噂の刑事トミーとマツ』、『特捜最前線』に『ラジオびんびん物語』など、88年以前のドラマで僕が見たことある作品にかなり出演されていたようだが、そこは全く記憶にない。もっともあの頃は俳優さんの顔を認識する癖すら無かったのだから当然といえば当然か。
正直小林聡美さんってめちゃくちゃ輝いているトップスターという印象は無く、たまにテレビで見かけるタレントさんの印象だったが、かなりのドラマや映画に出演していて主演もやられていたことにとても驚いた。
それでまず先日視聴したのが映画『かもめ食堂』(2006年)。そして次にドラマ『すいか』(2003年)を見始めた。
そこで初めて気が付いたのだが『かもめ食堂』の小林聡美は感情の起伏がほとんど無かった。食堂にお客が来ても来なくても、誰かとしゃべって喜んだり、悲しんだり、怒ったりと感情をあらわにする場面がほとんど見られなかったように思う。大きな声を出すこともなく、ただたんたんと日常を演じていた。それはとても彼女らしくないように思える。僕の中で彼女の(芝居の)イメージは、もっとこう、大きな声で「えっ!うそでしょ!?」と驚いたり「ちょっと!どういうこと!」みたいな大きな声で感情を表現するような、そんなイメージだ。
まあいろんな役を演じるのが役者と言ってしまえばそれまでだし、『かもめ食堂』を見て何か違和感を感じたわけでもないだが。ただこの作品で異才を感じたのが、他の出演者は日本語しかしゃべらんのに、彼女だけがフィンランド語?をしゃべっていたのは驚いた。
そしてなによりいちばんビックリしたのは、彼女が三谷幸喜と結婚していたという事実だろう。全然知らんかったが、妻に聞くとそんなことも知らんのか?的な反応をされた。そしてさらに小泉今日子と同級生でドラマでも共演してるってな。実は『すいか』の第1話にきょんきょんが登場しているのだが、僕はドラマを見ながらあれがきょんきょんだと認識できなかった。
と思いながら見直してみたけど、やっぱりわからんよ。普通の人はこれで気づくもんなの?
人の顔を見分ける能力ってなんなんやろな?どうも僕には欠如しているようだ。
ところでこの人のでる作品にはことごとくネコがついてまわるようなのだが、これはいったんなんなのだ。
『やっぱり猫が好き』『パンとスープとネコ日和』『三日月とネコ』とか『anone』にも『かもめ食堂』にもやっぱり猫が出演していたのだが、よほど彼女が猫好きなのかなんなのか?それはついに謎のままだった。
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