月刊少年マガジンで連載中の曽田正人(そだまさひと)さんの「Change![チェンジ]」がここへきてがぜん面白くなってきた。
曽田さんの作品の特徴として、1話目でピンと来ないというか、どこを目指してんだろう?って思う事がある。「め組の大吾」も「昴」も「capeta」の時もそうだった。
そもそもテーマが突拍子も無いというか、斬新と言ったほうが良いんだろうか?それまでに無いテーマでいきなり始まるので無理もないのかも知れない。僕がついていけないのだ。
ただ、ストーリー性が面白いのでずっと読んでるうちに気が付けばいつも、「めっちゃ面白い作品」になっている。すごい稀な例だとうは思うが、「Change![チェンジ]」もやはりそうなった。現在15話目。すでに単行本も3巻まで出ている。
名門女子高に通う2人の女子高生が、渋谷のクラブで「フリースタイルバトル」に挑む。正直1話目を読んだ感想は???だった。
テーマがね。ラップという音楽は知っているけど、「フリースタイルバトル」ってもんを全く知らなかったので、「へーこんなのあるんだ」みたいな感想だっと思う。元々ラップやフリースタイルバトルに興味が無かったから当然と言えば当然かも知れないが、それでも「物語」として読み進めていくうちに主人公のしおりんとミキの学校生活だったり家庭環境なんかの背景が見えだしてくると、急に面白くなってくる。そこにバトルが絡んでくるから、なお面白い。
そういえば、「昴」の時もそんな感じだったかな。そして曽田さんのもうひとつの特徴としては、長期に渡って物語を書き上げて、最後をキチンとまとめて終わるところだと思うが、それもまた曽田作品を好きになれるポイントだ。
今月の「かくしごと」(久米田康治)の言葉を借りるならば「ヒットマンでありながら風呂敷を畳む人」って事になるだろう。
しおりんとミキのこれからに期待したい。
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