映画『エリカ38』樹木希林最後の作品?玄人好みな作品だ。
映画『エリカ38』(Erica38)
なんだこれは。また難しい映画だった。詐欺師の話だなってのは冒頭から理解できたのだが、描き方が特殊でそれがまた話をややこしくさせている、そんな印象。
終わってから調べてなるほどと思ったのが、実際におきた事件をモチーフしていることと、樹木希林が企画した作品だということ。
作品の中のスマホを見る限り、わりと新しい映画だと思っていたが公開は2019年。だけど希林さん亡くなられたの2018年だから、それよりもっと前に撮られていたのかな。
とにかく希林さんが企画したことがすごいことのようだ。「樹木希林がその人生の最後に世に問うた、生涯唯一の企画作品」
なるほど、玄人好みな作品だと感じたわけだ。今の僕には半分もわからんかったかもしれない。
ただ僕がいちばん気になったのは、『エリカ38』は『エリア88』にひかっけたのか?ってことだけだ。
映画『エリカ38』
・公開日:2019年6月7日
・監督:日比遊一
・原作者:―
・原作:―
・映画脚本:日比遊一
・撮影:高岡ヒロオ
・原題:エリカ38
・配給:KATSU-do
・劇場公開日:2019年6月7日
・ジャンル:社会派ドラマ/犯罪ドラマ
・製作年:2018年
・製作国:日本
・上映時間:95分
・字幕・翻訳:―
・音楽:渡邊琢磨
・主題歌:―
・キャスト
(役名/俳優)
渡部聡子(エリカ)/浅田美代子
平澤育男/平岳大
橋本弘(関係者にインタビューしてまわるジャーナリスト)/窪塚俊介
玉木亮介(被害者)/山崎一
小島まさえ(メイド)/山崎静代
工藤周平(中古車メカニック)/小籔千豊
ポルシェ(タイの恋人)/WORAPHOP KLAISANG
愛(クラブホステス)/菜葉菜
渡部聡子(43年前)/鈴木美羽
玉木の妻/佐伯日菜子
中井亜紀(被害者・平澤と関係)/真瀬樹里
田代(クラブの客)/小川ガオ
クラブのママ/大空舞
玉木の息子/今野真
ケンヤ(ホスト)/飛葉大樹
聡子の母(43年前)/森りさ
聡子の父(43年前)/本井博之
聡子の友だち(43年前)/二見仁菜
北島(被害者)/中村有志
池田(被害者)/黒田アーサー
鈴木(被害者)/永野典勝
岸田(被害者)/Sebastian Katsu
梅村(被害者)/坂東七笑
近藤(被害者)/齋藤あきら
高見(被害者)/竹下かおり
北川(被害者)/秋川百合
きぬ(被害者)/阿部百合子
田中功二(被害者)/小松政夫
佐々木修(聡子の夫)/岡本富士太
竹田正道(被害者)/古谷一行
伊藤信子(平澤と「ぐる」)/木内みどり
聡子の母/樹木希林
作品テーマ
実在の巨額投資詐欺事件を下敷きにし、人が抱える“孤独・虚栄・承認欲求・欲望”がどのようにして破滅へと転じていくのかを描く、骨太な社会派ドラマです。
主人公の人生の歪みと、周囲の人々の弱さが複雑に絡み合い、犯罪の構造そのものよりも「人間の心の脆さ」をテーマにしています。
みどころ
浅田美代子が演じる渡部聡子(エリカ)の存在感が圧倒的です。若さと虚飾にしがみつき、嘘を重ねながらも、どこか哀しみを帯びた表情が物語を深くします。
さらに樹木希林が企画を担当し、母役としても出演している点は本作の大きな魅力のひとつです。
多くの名優が被害者として短いシーンに登場し、詐欺がどれほど多くの人生を飲み込んだかを静かに強調しています。
あらすじ
タイを拠点に“エリカ”と名乗り、日本人を中心に投資詐欺を繰り返していた渡部聡子。
若さを偽り、人の心に巧みに入り込み、金と承認を手にすることで自分を保とうとしていた。
しかし関係者に取材するジャーナリスト・橋本の存在、被害者たちの告白、平澤育男ら周囲の人々の思惑が徐々に重なり、エリカの世界は崩れはじめていく。
虚構の人生を積み重ね続けた結果、彼女が迎える結末とは――。
静かな筆致で“人間の欲望と孤独”を描き出す作品です。
